あなたらしい更年期を過ごすために・・・

 世界一長寿となった日本人女性の更年期

今、この長い人生を自分らしく健康に過ごすための知恵が求められています。

特に大きな課題は、閉経後に続く30余年の残りの人生をどう過ごすか…。

その点において、「様々なカラダの変化を感じる更年期」は、とても重要な時期なのです。

“更年期との上手なつきあい方が、その後の人生を作る”

この言葉は年齢を重ねても、なお輝きを増している女性たちの言葉です。

すべての女性に等しく訪れる更年期。

しかし、誰もが同じように迎えるわけではありません。

さまざまな形で訪れる更年期について、

正しく知ることは、あなたが“あなたの更年期”と

上手に付き合うためのヒントにつながるかもしれません。

あなたらしく輝く、すばらしい人生“ニューライフ”を送るために・・・

◆更年期・閉経とは?

更年期は“生殖期と非生殖期の間の移行期”。

卵巣機能が減退しはじめ、消失するまでの時期にあたるとされ、一般的には閉経の前後5年間の計10年間をいいます。

実際は突然月経がなくなるわけでなく、周期が短くなったり長くなったり、不規則になっていきます。

閉経とは月経が永久に停止することを指し、具体的には、1年間月経がないことを確認して初めて閉経したといえます。

現在、日本人の平均閉経年齢は50.5歳で更年期は45~55歳頃に相当します。

◆更年期症状と更年期障害

はじめに、女性ホルモンはご存知でしょうか?

女性ホルモンは主に二つありエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。

この二つの女性ホルモンの産生場所は、卵巣です。

更年期の初期には、このエストロゲンの分泌が急激に低下したり、上昇したり、乱高下することで不安定な状態になります。

更年期に起こるココロやカラダのさまざまな不調が“更年期症状”で、その中でも日常生活に支障を来すものを“更年期障害”と呼びます。

主な原因は卵巣機能の低下によるエストロゲンの減少、乱高下によるものです。

また、エストロゲンが低下すると脳は卵巣に対して、

「もっとエストロゲンを出すように」脳下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモンがシグナルを出します。

しかしそのシグナルが周囲の脳に不要な興奮を起こしてしまうことで、自律神経の調節がうまくいかなくなります。

実際は7~8割くらいの女性がなんらかの「更年期症状」を感じるといわれており、

そのうち2~3割くらいの女性が、生活に支障をきたす「更年期障害」を起こすといわれております。

つわりやPMS(月経前症候群)のように、症状には大変個人差があります。

◆どんな人が「更年期障害」になりやすいの?

とても個人差がある更年期症状。

どんな要因が影響しているのでしょう?

1つ目は、いわば個人の体質です。

もともと自律神経の調節がうまくいかなくて、

ストレスや疲労により体調を崩しやすく、

PMS(月経前症候群)などが強い女性は、症状が重くなる傾向があります。

2つ目は、女性を取り巻く環境の問題です。

この時期の女性は、お子さんの受験・自立、両親の介護、職場での立場の変化、夫の退職など、

環境の変化が大きなストレスとなる場合が多いのも一つの要因です。

3つ目は、その方の生活習慣です。

もともとの運動不足、睡眠不足、暴飲暴食、不規則な生活も大きな要因。

4つ目は、個人の性格です。ストレスの受け止め方が深くかかわっているようです。

一般的に、心理的に行き詰ってしまう、心配性の人、几帳面で完璧主義の人、がんばり屋さんに多いようです。

◆主にどのような症状が出るの?

★自律神経系・・・肩こり、腰痛、頭痛、疲労感、足の冷え、皮膚のかゆみ
★血管運動性・・・発汗、のぼせ、ほてり、動悸、めまい、息切れ
★神経症及び精神系・・・イライラ、不眠、不安感、やる気がない、うつ状態

また身体の変化としては、太りやすくなる、骨が弱くなる、お肌の老化、動脈硬化、高血圧、物忘れなど、起こりやすくなります。

※更年期障害とよく似た病気もあり、中には、重篤な病気に発展する恐れのある症状もあります。

(例えば、甲状腺機能異常、子宮がん、乳がんなど)

できるだけ自己判断を避け、私たちに相談して頂ければ、専門の医療機関をご紹介させて頂きます。

◆鍼灸で更年期を乗り切ろう!

鍼灸治療では、自律神経を整え、血管運動性を高め、神経症状や精神を落ち着かせて、

適応力のあるバランスのとれたカラダに導きます。

また、鍼灸によるカラダへ刺激は、本来の「自然治癒力を高める」ことが主な作用と言われています。

臨床研究においても東洋医学的な鍼灸や漢方の治療が大変効果的とされています。

そこで東洋医学ではどのように診ているかというと、

五臓のうちの腎(生殖器に関係)が衰えることにより、

一時的に肝(イライラ、怒り、のぼせ)また心(動悸、汗、息切れなど)の機能が亢進し、

気の滞り、上昇(気滞、気逆)、血液の滞り(瘀(お)血(けつ))、水分の滞り(湿)が生じ、

アンバランスな状態が更年期症状を引き起こすと考えます。

更年期障害においては、どのような治療もそうですが、すぐに治ってしまうものではありません。

現代医学においてもこの時期のQOL(生活の質)を維持することは一番の目的とされております。

私たちは更年期障害に対して、症状が落ちつくまで、定期的に治療を受けた方がいいと考えています。

もちろん病院でのHRT(ホルモン補充療法)や漢方薬、ヨガやアロマ、運動療法など併用されるとより良いでしょう。

 更年期は、カラダや気持ちの変化が大きくなるので、

「このままどんどん悪くなっていくのでは・・・」と不安になることが多いものです。

更年期はそれまでの人生をリセットし、その後の人生を自分らしく過ごすための準備期間だともいえます。

どうか、お一人で悩まず、まずは私たちに相談して頂けたらなとうれしいです。

更年期が、幸せで楽しく充実した人生のスタートとなることを願っております・・・

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