東洋医学の学び方③五行

風邪ひかない!って思っていたらちょっと風邪気味になった院長の熊谷です!
しかし今年の冬は「インフルエンザ患者数過去最高!」だったにもかかわらず、家族、スタッフ誰一人インフルエンザに感染しなかった、くま鍼灸院!
黒豆パワーなのか、お灸効果なのか、わかりませんが休まず仕事ができているという事はありがたいですね。
実は私、働き始めてから病気で仕事を休んだことがほとんどありません。
体調を崩さないわけではないですが、調子が悪くなりそうだなって時の養生法が自分なりにあるからなのかもしれません。
これは誰にでも効果的かどうかは分かりません。
だからなのか家族は誰も真似しようとはしません(笑)
ただはっきり言えることは、人間がここまで進化してきた系統発生の歴史(魚→両生類→爬虫類→哺乳類→人間)を理解し、地球上で起きている重力、気圧、気候の変化にどう適応したらいいかという事を考えていくと見えてくるものがあると思っています。
それこそが東洋医学の知恵なのだと思います。
これを解りやすく伝えれるかどうかが問題ですが…(^^;)
今回も東洋医学について学んでいきたいと思います。
これまでに「陰主陽従(いんしゅようじゅう)」…陰が主で陽がそれに従う。すべて陰が基。
「太極瑜伽(たいきょくゆが)」…陰と陽、相反するものを観たうえでちょうどいいところを見つけて調和していく。
この2大原則についてお話させて頂きましたが、この原則はすべてにおいて外せない原則だと思っております。
今回お伝えする「五行(ごぎょう)」という考えも、すべて「陰主陽従」「太極瑜伽」とリンクしています。五行というのは、万物の性質(特徴)を分けていくと5つにわけることが出来るという考えになります。
木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)という5つの要素で構成されているという考えです。すべてのはじまりは木(もく)からはじまり、火(か)→土(ど)→金(ごん)→水(すい)へと繋がり、伝わり、また木に戻ってきて循環しているというのが東洋の考えです。身体、内臓、季節、気象、感情などあらゆるものに当てはまります。すべてのモノに流れがあり、順番があり、つながりがあり、バランスをとっていると理解するといいかもしれません。下の図の通り自然界の現象から生み出された理論なので正しい解釈をすればいろんな場面で生かせます!

五行の性質
◆⽊(もく)・・・【陰中の陽】植物が成長し、伸びていくものの象徴。上がる、熱を高める、緊張するという性質。季節では春、方角では東、色では青、臓器は肝・胆、感情は怒り。物事のはじまりはすべて木からです。
◆火(か)・・・【陽中の陰】火が勢いよく燃え広がるものの象徴。広がる、熱が高まる、緊張するという性質。季節では夏、方角では南、色では赤、臓器は心臓・小腸、感情は喜び・興奮。
◆土(ど)・・・万物を育てる大地・万物を分解腐らせる大地。分ける、選択する、繋げる性質。母性の象徴。季節の変わり目(土用)、方角では中央、色では黄、臓器は膵臓・脾臓。感情は不安、心配。
🔶金(ごん)・・・【陰中の陽】金属のように固まっていこうとするものの象徴。集める、下げる性質。季節では秋、方角では西、色では白、臓器は肺・大腸。感情は悲しみ、寂しさ。ネガティブに感じる人もいるかもしれませんが内省、反省、振り返る大事な役割!
◆水(すい)・・・【陰中の陰】水は潤し、集まって、溜まる、流れるものの特徴。まとめる、固める性質。季節では冬、方角では北、色では黒、臓器は腎臓・膀胱。感情は恐れ。己を知る、自分と向き合う重要な役割があります。
【相生関係】(そうせいかんけい) ※左の図を参照
木は燃えて火を生む→火は燃えて灰と土を生じる→土は金属を産出する→金属は表面に水滴を集め水を生む→水は木を育てる。この関係性を相生関係といいます。生み育てる親子のような関係性です。
【相克関係】(そうこくかんけい)
木は土の養分を吸い取る→火は金属を溶かす→土は水を汚す→金属は木を切る→水は火を消す。この関係性を相克関係といいます。剋するって元々勝ち負けの関係なんですが何か優しくないですよね!?別の見方をすると木は土のお陰で存在出来る→火は金のお陰で存在できる・・・といった人間の現実社会においてはこういう見方もできるかもしれません。
これらの東洋的な考えは、風水や占い、神事などの基になっている考えで実は日本では昔から日常的にあったものなんです。科学が進歩すればするほど東洋的な考えが理にかなっているという事が近年分かってきました。ただ解釈の仕方で人によって違う形で伝わっていることが多いので大まかな原則は理解しておいた方がいいかもしれません。基礎はあらゆることに使えるので本当に大切だなってつくづく感じます。いずれにしてもいかに楽に生きていけるかという易しい学問ですのでうまく使っていけるといいですね!
しかし東洋医学って慣れない言葉が多くなかなかピンと来ないですよね…(^^;)しかも解釈によって理解も変わってくるなんて言うからますます難しい…(^^;)
詳しく知りたい時はぜひお尋ねください。