慢性的な痛みを作る思考

female student suffering from headache at home

今回は慢性的な痛みになってしまう要因について考えてみたいと思います。

そもそも痛みって!?

そもそも「痛み」というものがどういうものなのか、ちゃんと説明できる人は少ないかもしれません。

私なりに簡単に説明させて頂くと

「カラダからのサイン(信号)」

という事になります。

身体、内臓、精神に何かしら問題があるというサインです。

だから痛みの基になっているものが何なのかというところがとても大事なわけです。

「痛み=サイン」を恐れるという事は、信号機や火災報知器、防犯ブザーを怖がっているのと一緒です。

信号、サインを止める事だけに意味があるのではなく、その原因に最も意味があるのでそこを一緒に考えていきましょう!

また痛みには「急性の痛み」と「慢性の痛み」の大きく2種類あり、またそれらの痛みの性質により「侵害受容性疼痛」「神経障害性疼痛」「痛覚変調性疼痛(心因性)」の3つの要素が複合的に絡み合っていると言われております。

ちょっと難しいですね(^^;)

痛みには種類があり、複合的になっており、慢性化するにつれ痛覚変調性疼痛に移行していくと言われております。

要は痛みを感じている場所や身体には異常がないのに脳が痛みを感じるという状態です。

痛みの事を解りやすく説明してくれている動画がこちらです。

  ↓

海外では子どもの頃から痛みに関する教育をちゃんとされている国もあるようです。

まずは痛みについてちゃんと理解して学習することがとても大事な事なんです!!

「疼痛気質(扁桃体気質)」とは

「難治的思考」ともいいます。

以下の要素は私だけが言っている事ではなく、多くの慢性疼痛の専門家も指摘しておられます。

えっ!て思う内容もあっるかもしれませんが、まずは理解しようとすることが大事!

自分とは違う価値観を理解しようとしないことも「疼痛気質」の特徴でもあるので、まずは「そういうこともあるんだ・・・」ってくらいに聞いて頂ければと思います。

★ 痛みに対する不安の為にインターネットなどで情報を収集する際、安心する情報でなく不安や恐れを感じる情報ばかりを集めてしまう

 情報を集めること自体が悪いわけではないけど、なぜか不安になる情報ばかり集めてします。

 また信頼できるかわからないインターネット上の情報をなぜか信じてしまう。

★ 「すぐ治る」といった安易な情報ばかりをみつけ実行し、「私は治らない」体験ばかりを積む

 急性痛と違い、慢性痛は条件を満たさないと簡単には治りません。

 一次的な効果があったとしても改善には時間のかかるものですので、ちゃんと痛みを理解してないと余計に難治性になってしまいます。

★ 痛みのためにやりたいことを制限している(痛みに支配されている)

 何かすると痛くなると思い込んでいる人が多い。

 やりたいことがないというのも問題ですが、やりたいことを無理のない範囲でやっている方が経過は良好です。

★ スケジュールを詰めてしまう方(多趣味など)

 多趣味って一見いろんなことに興味があって良さそうに思いますが、何かをやってごまかしているという逃避行動である場合も多いようです。

★ 私はストレス無いと思う方

 ストレスがないという人はいません。一時的にストレスが少ない時はあると思いますが。

 ストレスというものを理解してないうえに、ストレスを感じないふりをしている状況は改善には向かわない状況なので注意が必要です。

★ 経験的、または学習して悪化・改善する動きを知っている(自分で身体を研究する方)

 これに関しては「なんでいけないの?」って思う方もいるかもしれませんが、日々変わっているカラダに対して自分だけの過去の経験から「自分はこういう時はこうすると良くなるから!」と決めつけているところに問題があります。

 身体の事はまだわかってないことが山ほどあるのに素人の知識でわかったフリをしていると痛い目にあうことがあります。

 私たちもそうですが、自分の考えがあっているか自分より詳しい、経験のある人に確認することは大事な事だと思います。

 自分では理解しているつもりでも、誤解していることは私でも山ほどあります。

★ 基本的に理解しないと信じれない方(視覚・聴覚主導タイプ)

 これも「なんで?」って思う人もいると思います。

 実感と体感という感覚がある中で、実感出来る事しか信じれないという方は間違っちゃうことがあるかも。

 実感も体感も大事で潜在的には体感できることの方がその人にとっての正解であるようです。

 実感、体感に関しての話は脳の話でちょっと難しいのでまたお伝えしますね。

★ 治る基準が「痛みや症状が取れること」が一番と考える方

 最初にお伝えした通り痛みや症状は「サイン(信号)」に過ぎないので、痛みや症状が取れたら治ったという事ではないんです。

 例えば火災報知器が鳴っていて、止めたから大丈夫、安心というものではなく燃えているところがあるのであればそれを消さないとダメという事。

 痛みや症状をとってはいけないという事ではなく(とっちゃいけない場合もあるけど)、その元を改善させることを考えないと、ぼやが大火事になることもあるという事。

 痛みや症状がない方がいいという考えは、世の中に信号機や防犯ブザーや火災報知器がない方がいいと言っているのと同じことかも。

★ 症状がなくなればやりたいことができるとおもっている方

 これも「なんで?」って思いますよね(^^;) 私も思いました…(笑)

 この言葉だけだといろんなとらえ方ができるかもしれませんね。

 これは症状があることでやりたい事を諦めていたり、やりたいことが出来てないのは症状があるからだと思い込んでいるところに問題があるのかなっておもいます。

 「やりたいことが出来る」という事は症状がある、なしに関係ないという事で、症状のせいにしていてもしかしたら逃げているだけかもしれないので注意が必要です。

★ 情報は出所より自分にとって「わかりやすさ」が基準の方(難しい・わからないと思う方)

 健康情報はネットで調べない事です。90%に誤りがあるといわれています。

 今の自分にとって適切なのか?信頼できる情報なのか?その情報により改善する可能性はあるのか?

 あまり考えず謎な情報を安易に信じ込んでいる人は結構多いです。

 「腰が痛い時は安静にしていた方がいい」✖・・・〇は出来る範囲で動いた方が回復が速い

 「マスクしてれば感染症の予防になる」✖・・・マスクが絶対条件でないことはみんな感じているはず。マスクをし続けていることのデメリットもちゃんと理解することが大事。

 「子宮が冷えていると妊娠できない」✖・・・〇は子宮は冷えることはありません。むしろ慢性炎症で熱を持っていることの方が多い。お腹の表面が冷たいのは体中が冷たいからではなくむしろ熱を持っているところがあるからかも。

 などなど。挙げればきりがないですが一番は信頼できる人にその意味まで聴くことが大事。

 近所のおばちゃんの話も大抵間違っているので要注意(笑)

★ 集中という名の「執着」(視野狭窄)

 「集中」と「執着」は違うという事。

 「集中」は太極(相反すること)の両極を観たうえで大事な事に意識を注ぐこと。

 「執着」とは太極を観ずにあることに囚われ逃れられなくなっている状態。

 もっと視野を広く持つことが大事!

★ ストレスが減った病(妄想、逃走)

 これも解釈の問題はあると思いますが、ストレスがないふりをして何かに逃避している状態はあまりいい状態ではない。

 そもそもストレスの定義が間違っている人も多いかと思いますが、ストレスは適切に感じ、改善に向けて考えながら、負のストレスに占有される時間を出来るだけ短くすることが大事。

★ 繰り返す症状を持つ(改善知らず)

 一時的な効果のあるものだけに頼り改善させることを考えない。

 効果と改善は延長線上にあるが違うものということを理解しないといけない。

 わかっていて効果を求める事はまだいい。

★ 被害者思考(真の加害者)

 何か、誰かのせいで体調が悪くなっていると思い込んでいる人。

 多いのは会社や仕事のせいにしたり、夫や家族のせいで体調が悪くなっているを思っている人。

 本質的には周りの影響だけで病気になることはなく、その環境を選んでいる自分とその状況に自分自身の脳の問題の方が大きい。

 基本的には周りが変わってくれることなどなく、自分自身が改善しようとしない限り、変わってはいかない。

★ 経験実感主義(視聴覚・正解過去ベース)

 経験に基づいて考えないことも問題ですが、過去の経験だけに囚われてしまうことも問題。

 身体や状況は常に変化しており、同じ時などないので過去と同じことではうまくいかないことも多い。

 「昔はこんなことなかったのになんで?」なんていう患者さんがいますが歳を重ねているし状況が変わっているから当たり前。

★ 正解を求める癖(世間知らず)

 絶対的な正解だけを求める癖。

 世の中にはいろんな方法があり、すべて正解のうちの一つという考えが大事。

 正解より今の自分にとって適切かどうかが大事。

中にはえっ?っていう内容のものもあったかもしれませんが慢性疼痛の専門家からの忠告ですので参考にしてみてください。

この文章だけ読むと誤解や曲解をする方も多いと思いますのでぜひ「なんで?」って質問してくれるとより理解が深まるかもしれません。

また一つでも当てはまると良くないというものではなく、このような要素が強いと慢性症状が強くなると思って頂ければと思います。

ちなみに慢性疼痛とうつ病の治療方針は一緒だと指摘する先生もおられます。

慢性疼痛に効果的な治療は運動療法や認知行動療法や鍼灸治療などが認められておりますが、一番効果的なのは実は学習療法だと言われています。

脳の仕組みを理解すると病も改善し人生も豊かになっていきます。

また一緒に学んでいきましょう!

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