女性のストレスを楽にする【前編】

depressed young ethnic lady touching head and looking down sitting near wall

こんにちは。スタッフ宮澤です。

前回のブログで「女性ホルモンとこころの関係」についてお話させていただきました。

今回は、もう少し女性特有のストレスについてふれていきます。

「ストレス」という単語は、様々なシーンで多くの皆さまが口にします。

改めまして・・・ストレスって何でしょう??

広辞苑にみるストレス

①言語学の用語:語の中のある音節を際立たせるために強化される力の程度

        音の強弱・高低・強勢

②医学の用語:様々な外部刺激が負担として働くとき、心身に生じる機能変化

【ストレスになり得るもの】寒暖・騒音・化学物質などの物理的なもの、飢餓・感染・過労・睡眠不足などの生理的なもの、精神緊張・不安・恐怖・興奮などの社会的なもの など

私たち人間はこころをもった生き物なので、常に外部環境の変化、自分を取り囲む人間関係(仕事・家庭・友人・恋人)から、その時々に喜怒哀楽の感情の揺らぎを感じます。

【女性がストレスを感じやすいワケ】

その①「女性ホルモンの変動に常にさらされている」

   ~月経前後・産前産後・更年期の時期は特にホルモンバランスが変化する~

月経前に情緒不安定になったり、疲れてやる気がなくなったりといったPMS(月経前症候群)、産後・更年期うつなど、女性ホルモンの変化と心は密接に関係します。

女性は男性に比べて、毎月の月経をはじめ、ホルモンバランスが変化する妊娠・出産・更年期など、自分の意志ではコントロールしにくい心身の変化があります。

核家族化が進んだり、様々な家族関係などもあり、産後養生や子育て、仕事と家庭の両立に周囲のサポートがうまく得られないことがあります。

がんばり屋の方も多く、全部自分でがんばろうとして睡眠時間を削って奔走し、心身クタクタ・・・。ストレスを感じることがあります。

その②「ライフスタイルが変化しやすい」            

結婚・出産・転職や夫の転勤による引っ越しなど、ライフスタイルの移り変わりとともに、生活そのものをガラッと変えざるを得ない社会的背景が、女性にはあります。

男性は結婚して子どもを授かっても仕事を辞めることはほとんどありませんが、育児休業を取得するのはほとんどが女性であること、子どもの急病、保育園・学校行事などに合わせて勤務調整可能かどうかなど、

常に「仕事を続けるか辞めるか」の選択を迫られます。

たとえ、仕事を続けるにしても、家事や育児をメインでするのが女性の役割とされがちで、どちらも完璧にこなすのは大変です。

つまり、ライフスタイルの変化は、はたから見れば喜ばしいような出来事でも、本人にとっては大きなストレスとなり、心身のエネルギーを消耗することがあります。

その③「ストレスを感じやすい〈女性脳〉」

「細かいところに目が行き届く」

「言葉すべてを聞かなくても、相手の心情を察することができる」

「恋人・夫のつくウソはすぐに分かる(笑)」

「同時にいろいろなことを考え、進行できる」

など、女性ならではの特性は脳の働きに性差があるいう考え方があります。

会話をする際、男性は理論的な思考をする「左脳」をよく使う傾向があり、女性は感情的な思考をする 「右脳」を使う傾向があります。

例えば、相手が悪気なく発したひと言に感情を強く刺激されて、深く傷ついたり、自分が話すときも必要以上に相手に気を遣って疲れることがあります。

【ストレスに弱い性格】

一般的にストレスに弱いタイプは

・真面目で几帳面な人

・がんこで厳格な人

・内面的でおとなしい人

・取り越し苦労の多い人

などと言われています。

これに、その人を取り巻く家族・パートナー・友人・仕事関連などの人間関係、生活スタイル(食事・睡眠・運動習慣)など、様々なことが影響し、ストレスを感じます。

出典:厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」
注:1)入院者は含まない 2)熊本県を除いたもの

厚生労働省の調べによると、ストレスを感じている人が比較的多い年代は、男女ともに30歳~59歳です。

そこから60代、70代と年齢が上がるとともに少しずつ減少していきますが、80歳以上で再び増加傾向にあります。

悩みやストレスの原因には様々なことが挙げられます。

【ストレスの原因(例)】

◆10代:例えば家族や家族以外との人間関係、恋愛・性に関すること、勉強・部活のこと

◆20~30代:例えば結婚・妊娠・出産・育児・家事・仕事・離婚・経済的なこと(収入・家計・借金)仕事や家庭の人間関係

◆40代以降:例えば自分や家族の病気や介護、経済的なこと(収入・家計・学費・仕送り・借金)、仕事や家庭の人間関係      など

【ストレス度チェックシート】

ストレス度を自己判定するもの。ストレスをどのぐらい感じているかセルフチェックするためのもので、病気の診断ではありません。

*当てはまる症状にチェックをつけてください。チェックの数を合計して判定します。

【チェックの数が0~5の人】
今のところ、ストレスがほとんどなく問題がないといえます。引き続き、健康維持に努めましょう。

【チェックの数が6~12の人】
軽度のストレス状態です。心にストレスがたまってきています。ご自分で回復可能な段階なので、睡眠を多めにとったり気分転換を図ったりすることでストレスを発散してください。

【チェックの数が13~20の人】
ストレスが大分たまっている状態です。ご自分で不調を感じている方が多いのではないでしょうか。症状によっては、早めに医師やカウンセラーに相談してみることも検討しましょう。

(日本大学桂・村上らの開発によるもの)

後編に続く・・・