更年期の過ごし方

こんにちは!

スタッフ宮澤です。

だいぶ涼しくなってきましたね。お変わりないですか?

自分に合った健康法を取り入れて、うまく過ごせますように(^-^)

私は、当院勤務と併せて、近隣の小•中•高校へ「いのち•思春期のこころと体の話•生&性教育」の出前授業に行っています。

学校保健協議会などでPTAや教員皆様への講演会もたまにさせていただきます。

思春期のお子さんの育ちを見守る話の中に「更年期」のキーワードを入れると、特にお母さん方の目がキラっと!?します。

アンケートや感想文にも「更年期のことをもっと知りたい!」とリクエストをいただきます。

更年期って何?閉経っていつ頃?どんな風に迎えるの?今の体調はホルモンバランスのゆらぎのせい?いろいろな疑問があるようです。

改めまして。更年期に関するお話をしていきます。

1.更年期とは

まずは言葉の意味を確認しましょう♪

《閉経》

月経が永久に停止した状態。月経がこない状態が12カ月以上続いたときに、1年前を振り返って閉経と判定します。

《更年期》

閉経をはさんだ前後5年、合計10年間。女性なら誰でも訪れる一定の期間のこと。

『更年期=障害、病気』ではなく、女性のライフサイクルのある時期のことです。

平均閉経年齢:50歳頃

   【個人差があります。30代で閉経する方:早発閉経。60代で閉経する方もいます。】

《更年期症状》

更年期に現れるホットフラッシュ(急に顔が熱くなったり、汗が止まらない、のぼせる、ほてる)、イライラなどのさまざまな症状をさします。

注))更年期世代全体として、6〜7割の方が何かしら症状を感じると言われますが、生活習慣の見直しやセルフケアを取り入れマイペースに過ごせます。

《更年期障害》

更年期症状の中でも、日常生活に支障があるものをいいます。

更年期世代の2〜3割の方に強い症状が出ることがあります。

2.更年期症状•障害が起きる理由

女性ホルモンは、脳と卵巣の連携プレーで分泌されます。

①脳から「女性ホルモンを出して~!」の指令となる「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「黄体形成ホルモン(LH)」が出ます。

②それに反応して、卵巣内の卵胞(卵子のもと)が成長し始めるときに、女性ホルモンが分泌されます。

しかし、卵巣内の卵胞数が有限なために「ホルモン出て~!」の指令にはうまく応えることができなくなります。

そうすると、脳がパニックを起こして通常の何倍ものホルモン分泌を促す指令を出すために、異常な発汗、イライラ、めまいなどの症状が表れることがあります。

ホルモン動態が不安定になると、自律神経も乱れやすく更年期症状が起きます。

更年期症状(障害)と自律神経バランスが崩れた時の症状は似ています。

3.更年期に起こり得る症状

◇ 症状の有無/程度は、個人差が大きいです ◇  

*症状例*                                   

疲れ目・かすみ目・ドライアイ・ドライマウス・肩こり・首こり・皮膚の乾燥/かゆみ・かぶれ

抜け毛/薄毛・疲れやすさ・だるさ・倦怠感・やる気が出ない・無気力・睡眠障害(不眠/中途覚醒)

イライラ/怒りっぽい・不安感・焦燥感・もの忘れ・記憶力の低下・うつ気分・気分の落ち込み・多汗

ほてり・のぼせ・冷え・むくみ・のどの詰まり感・動悸・息切れ・胸の苦しさ・頭痛

めまい・耳鳴り・耳閉感・腰背部痛・関節痛・便秘・下痢・太る一方・やせる一方・尿もれ・頻尿

膣の乾燥感・デリケートゾーンのヒリヒリ感/かゆみ・性交痛・乳房の張り/痛み・持病の悪化  など

4.更年期症状•障害の程度に影響する因子

1つ目は、いわば個人の体質です。もともと自律神経の調節がうまくいかなくて、ストレスや疲労により体調を崩しやすく、PMS(月経前症候群)などが強い女性は、症状が重くなる傾向があります。

2つ目は、女性を取り巻く環境の問題です。この時期の女性は、お子さんの受験・自立、両親の介護、職場での立場の変化、夫の退職など、環境の変化が大きなストレスとなる場合が多いのも一つの要因です。

3つ目は、その方の生活習慣です。もともとの運動不足、睡眠不足、暴飲暴食、不規則な生活も大きな要因になります。

4つ目は、個人の性格です。ストレスの受け止め方が関わってきます。

一般的に、心理的に行き詰ってしまう、心配性の人、几帳面で完璧主義の人、がんばり屋の方が症状が重くなりやすいと言われます。

5.体調に変化があった時の過ごし方

更年期に現れる症状は多種多様で、症状の出方や強さ・期間なども【個人差】があります。

ですので、例えば、めまいは耳鼻科・脳外科、肩こり・腰痛は整形外科、うつっぽさ・不眠は心療内科など、数多くの病院通いを繰り返し(ドクターショッピング)、最後に婦人科にて、更年期障害の診断を受け、初めて自分の状態を理解する方もいます。

□40歳以上

□以前と月経周期•経血の様子が変わってきた(1カ月に2回以上ある、7日以上続く、出血が1〜2日おりものシートに薄く着くぐらいの微量、夜用ナプキンを1〜2時間おきに取り替えないと不安、1年以上月経がない など)

□更年期に起こり得る症状を感じる(上述参照)

□イライラ、強い不安感、憂うつを感じやすくなった

□寝つきが悪い、ぐっすり眠れない 

このような症状が思い当たる。

また、何となく、以前と体調が違ってきたなぁ・・・と感じ始める30代後半を迎える頃から、

女性の心身を総合的にみてくれる婦人科か内科のホームドクターをみつけておくことをおすすめします。

           

婦人科検診を受けつつ、もし、めまい、頭痛、強度の疲労感などがあった場合、

ホームドクターから、他の専門機関を紹介してもらうと、受診がスムーズです。

6.鍼灸治療で更年期を乗り切りましょう!

更年期に現れる症状は、ホルモンバランスの変化、それに伴う自律神経の不安定さ、また冷えや食生活の偏り、運動不足、環境(仕事、家庭、人間関係)なども関係します。

鍼灸治療は、自律神経を整え、血管運動性を高め、神経症状や精神を落ち着かせて、適応力のあるバランスのとれた体に導きます。

鍼灸による体へ刺激により、本来の「自然治癒力を高める」ことを目指します。

身体に問題があれば、局所的な問題か、全身のバランスの乱れが原因かを探り、自己治癒力を高めて症状を治していきます。

当院では、治療と併せて、患者さんの生活背景や心情もお聴きしていきます。

︎いろいろ気になる症状がある中で、何が1番つらいのか

︎その症状が出て、どんな気持ちなのか

︎体のことだけでなく、どんなことが気になるのか

•子どもの受験、就職、結婚、巣立ちの淋しさ

 •家族の人間関係

  夫、(義•実)親との関係。介護、看病。自分の体調不良への不理解。

 •仕事、地域での役割のこと  など

治療+カウンセリングで、自分の心身に向き合い、誰かに胸の内を話すことで、

「つらさを抱えるのは自分だけではない。」

「一人でがんばらなくていい。」

「できていないことばかり考えて悲しむより、少しだけでも、今までのがんばりを認めてみよう。」

「痛い!つらい!」って、誰かに共感してもらおう。」

「自分のための時間を持とう。」

受診では診断名がつかなかったけれど、鍼灸治療受けたら、ぐっすり眠れた。

肩こりや頭痛がなくなり、楽になった。

受療をきっかけに、何かしら皆さんの心身に好影響があることを願います。

7.まとめのメッセージ 💛💛💛

「更年期」は受け入れてしまえばとても楽になることもありますが、そこまでの過程に女性として葛藤があります。

家族や友人に打ち明けることができず、一人で抱えこみ、つらさを我慢する人もいます。

頼らない・・・というより、頼れない・・・のです・・・。

ずっとがんばり続けて生きてきたので、

うまく人に頼れなかったり、弱いところを見せたくないプライドもあったりします。

真面目でがんばり屋の方は、自分のことをないがしろにします。

けれども、誰かの役に立ちたい、まわりに優しくありたいならば、

どうぞ、自分を大事にしてほしいと願います。

更年期世代の女性は、仕事に家事に育児に親の介護に……とたくさんの役割を担っています。

自分の健康ケアを第一にしなければ、仕事もプライベートも楽しめません。

いい人、いいお母さん、いい娘をやってきた人は、

「人生の好転機」 & 「更新期」である更年期に、

小さなことでいいので、

「いやだ!」「休みます!」「お断りします。」「できません。」を、言ってみてください。

慈愛は、自愛もあって成り立ちます。

自分に愛ですよ〜〜~ (^○^)

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