肘痛と鍼灸

皆さんこんにちは(*^^*)スタッフの飯塚です!

今回は肘関節の痛みに対する鍼灸お話しです。

肘関節は重いものを腕で支えたりする際に負荷がかかる部位です。

スポーツで投げる動作、打つ動作などでも負担がかかります。

肘関節の構造

肘はどのような構造で、症状はどんな物があるか順に見ていきたいと思います。

それでは、肘を構成する筋肉・靭帯・骨についてお伝えします。

肘は前腕と上腕で構成されています。

上腕は上腕骨という1本の骨、前腕は橈骨・尺骨という骨2本で構成されています。

また、上腕骨と橈骨・尺骨で肘関節を作っています。

肘関節は屈曲・伸展・回内・回外の4通りの動きをします。

屈曲は肘関節を曲げる動作です。

伸展は肘関節を伸ばす動作です。

回内は手首を内側へ捻る動作です。

回外は手首を外側へ捻る動作です。

次に肘関節の筋肉についてです。

肘関節に関係する筋肉は12個あります。肘関節の筋肉は手首を動かすときにも使います。

重いものを持ち上げたり肘関節へ負担がかかったりすると肘へ障害が起きて痛みが発生します。

手を使わないわけにはいかないので、使いながらの治療になる場合が多いのが現状です。

上腕骨外側上顆炎

上腕骨外側上顆炎は、「テニス肘」と呼ばれることも多く、上腕骨の外側上顆(肘の外側)に痛み、炎症が起きます。

上腕骨外側上顆には短橈側手根伸筋、総指伸筋などの手首を動かす筋肉が付着しています。

これらの筋肉に負担のかかる日常生活動作やスポーツ動作の繰り返しで筋肉の付着部に炎症や微細な断裂が起き、辛い痛みが出現します。

テニスのバックハンドなど手首を背屈させる筋肉の使いすぎで発症することが多く、タオルをしぼる、蛇口をひねる、ドアノブを回す、肘を伸ばしたまま物を持つなどの動作が困難になる場合が多いと言われています。

しかし中高年層の方々は、特別使い過ぎてないのにも関わらず、発症する方も結構いらっしゃいます。

東洋医学的には、大腸などの消化器の疲労、扁桃腺などの炎症が影響しているともいわれております。

上腕骨内側上顆炎

上腕骨内側上顆炎は「野球肘」とも言われることが多く、手首を手のひらの向きに曲げる筋肉の使い過ぎなどで付着部に炎症が起き、肘や前腕の内側に痛みが生じます。

上腕骨内側上顆には尺側手根屈筋、長掌筋、円回内筋などの手関節を掌屈させる筋肉が付着しています。

上腕骨内側上顆炎は野球やゴルフ、テニスのフォアハンド、スーツケースの運搬などで発症しやすい。

肘痛に対する鍼灸治療

肘痛に対する鍼灸治療は、緊張している筋肉へ刺激して緩めたり、筋肉の付着部の炎症を抑えるように鍼やお灸を行います。

また、東洋医学的な見方をすると大腸経、三焦経、小腸経などが関係していますのでそれらの経絡のツボを使用します。

また中高年の方が多く体質的には胃腸障害、扁桃の異常などが影響している場合が多いのでそれらも強化していきます。

肘痛の多く(特に外側上顆炎)は熱を持っている場合が多いので積極的に冷やして大丈夫です。
氷をビニール袋に入れて水を少し入れて空気を抜いたアイスパックを一番痛みがあるところに15分ほど当てます。
感覚がなくなるくらい冷やして大丈夫です。
またアイシング→温熱(お風呂など)→アイシングといった交代浴も血行を良くするという意味では効果的です。

重度の場合はテーピングやサポーターを併用する場合もあります。

肘は安静にすることが難しい部位ですので使いながらの治療になることが多いのでセルフいケアがとても大事になります。

また悪化すると半年~1年と長期化している方もいますので早めに治療されることをお勧めします。

自宅でのセルフケア

1.肘をまっすぐに伸ばして、手のひらを上に向けます。

2.反対の手で、指を下に引っ張ります。

1.肘をまっすぐに伸ばして、手のひらを下に向けます。

2-2.下に向けた手のひらを親指側へかたむけながら指を引っ張ります

3.先ほどのストレッチとは反対の、腕の外側がストレッチされます。20~30秒間、行いましょう。

ストレッチは入浴後や寝る前に行うとリラックスできてよく眠れるようになります。是非お試しください。