子どもの食物アレルギーのお話
こんにちは。スタッフの宮澤です。
梅雨入りし、ジメッとする日もありますが、恵みの雨のおかげで大地が満たされますね。
先日、健和会病院が毎年開催してくださる【 子育て友の会 】に参加してきました。
今年から、健和会病院院長に就任された小児科の和田浩先生の
「子どもの食物アレルギー」に関する大変わかりやすいお話を聞きました。
私自身、知っていたつもり・・・で、間違った理解をしていた!!と
ハッとする内容であり、お子さんを育てておられる
親御さん、祖父母皆さんに知っていただくといいなぁ・・・と思いました。
和田先生がまとめてくださった食物アレルギーの説明文が
ありますので、ここで紹介させていただきます。
(blogに内容紹介することを承諾してくださった和田先生に、
この場をお借りして、改めて、感謝申し上げます。)
【 子どもの食物アレルギー 】
- 食物アレルギーの血液検査
「食物アレルギーが心配なので、血液検査をしてください。」という相談が時々あります。
こういう時「はい、それではやりましょう。」という対応はしません。
食物アレルギーの血液検査の結果は、実際とは食い違うことがけっこうあるからです。
つまり「卵アレルギーあり」という反応が出ていても、実際には食べても何ともない場合や、逆に「異常なし」と出ているけれど、食べると出てしまうという場合もあるのです。
なので、まずは食べた時にどんな症状が出たのかを詳しくうかがいます。
何回も食べてその度に同じ症状が出たというのなら、それだけで診断することもよくあります。
逆に出たり、出なかったりするという場合は、実は食物は関係ないということも多いのです。
- 食物負荷試験
もちろん血液検査は非常に参考にはなりますからやることも多いのですが、
最終的には「実際に食べて出るかどうか」を見る「食物負荷試験」を行うことが多いです。
アトピーの場合は食べてから症状が出るまでに時間がかかるので家で試してもらいますが、食べてすぐに出る「即時型」というタイプでは、強い反応が出る可能性もあるので、病院の外来で試します。
(もっと激しい「アナフィラキシーショック」などを起こす可能性がある場合には、飯田市立病院やこども病院などにお願いして入院して行うことになります。)
- まずは相談を
小さい時に「○○は除去しましょう」と言われ、そのままずっと食べずにいるという子が時々います。
本当に食べられないなら除去を続けなくてはいけませんが、実は食べられるようになっていることもあり、負荷試験で確認していく必要があります。
また「アレルギーが心配だから」と離乳食で卵などを与えるのを遅くしているというケースも時々ありますが、むやみに遅くするのもよくないのです。
食物アレルギーが心配だったら、自己判断での除去はせず、まずはご相談ください。
ただし、食物アレルギーの診察には時間がかかることが多いので、受付に「食物アレルギーの相談をしたい。」とご連絡ください。
なるべく一般の診察とは別に時間を取ってお話をうかがいます。
講演会は、和田先生が長年の臨床経験から導き出したお子さんとの関わり方を教えてくださり、
「不安な時はどうしたらいいのか」と、親御さんの気持ちに寄り添ってくださる
先生の温かいお人柄が伝わってくる時間でした。
“不安”“気がかり”を、受け止めてもらえる。
話をしても、大丈夫。
一見、当たり前のようなことかもしれませんが、「治し方」「育て方」を
詰め込むだけでは満たされない ✨ こころの安心感 ✨ をいただく時間でした。
健和会病院の子育て友の会は、
どなたでも 参加できる 会です。
この先も、様々なお話が聞ける講座が続きます。
知りたいことを知る。聞きたいことを聞けるいい機会です。
良かったら、足を運んでみるのもいいかなぁと思います(#^^#)
【 2018年度 子育て講座のご案内 】
☆時間・・・10:00~12:00 午後開催の場合もあり。
☆場所:鼎公民館 注・・・講師の都合・公民館の予約状況等で、日時・場所が変更になる場合がありますので、確認してお出かけください。
☆全講座:予約が必要 (定員20名)
予約先:健和会病院 小児外来 (0265)23-3115(代)
小児科外来窓口でも受付可能。
☆参加費:¥300 (子育て友の会会員は無料)
7月11日(木) |
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