男性不妊について(その1)

当院では、鍼灸師の飯塚を中心に男性不妊に対しても力を入れております。
男性不妊に関して少しずつ紹介させて頂きますね(^_-)-☆

男性不妊外来でも紹介させて頂いてますので是非ご覧ください。

今現在、不妊治療は女性がメインに治療を進めていくケースがほとんどですが、実は不妊原因の約半数近くは男性が原因と言われています。

◆男性不妊の定義

まず、男性不妊の定義についてですが、生殖年齢の男女が妊娠を希望し,ある一定期間,避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という.
その一定期間については1年というのが一般的である。
なお,妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない。(日本産婦人科学会平成27年改定)
日本産婦人科学会の改定した定義にもありますが、昨今の不妊症は女性が原因、男性が原因は関係なくある一定期間に妊娠に至らない状態が不妊症と定義されています。

実際に病院での検査を受けても異常が見られない方も多く原因不明の不妊症は病院での治療は困難です。
特に男性不妊に対する治療はまだわかっていないことも多くこれから発展してくる分野かもしれません。
しかし、造精機能、性機能に対する治療は鍼灸の分野でも研究されてきていますので、私達くま鍼灸院では常に最新の情報を取り入れて男性不妊改善に取り組んでいきたいと考えています。

◆精子について

精子の造精には通常70日強の期間を要します。
また、精子は熱やストレスに非常に弱いです。
精子は酸化にも非常に弱いです。
一般的に精子の子宮内・卵管内の生存期間は2〜3日と言われています。
長くて5日間。
精子の産生ルートは精巣の内側に精細感があり、そこで精子が産生されます。
精祖細胞→精母細胞→精娘細胞→精子細胞→精子形成
精子は成熟するに連れて管の内腔の方へ移動し、最後の段階で尻毛ができると、精子は精細感の中を泳げるようになります。
精細管は精巣の上にある“精巣上体”につながっていて、精子はここに貯蔵され出番を待ちます。
精子ができ始めてから一人前の精子になる日数は70日強です。
出番を待っていられるのは約10日で、使われなかった精子は吸収されて消えてしまいます。
そして、毎日1億個ほどできてくる新しい精子に席を譲ります。

◆男性不妊の原因

男性不妊の原因ですが、主に造精機能障害、性機能障害、精路通過障害、の3つがほとんどの男性不妊の原因とされています。
もう少し詳しく見ていきますと
・精巣で精子を作る力が低下、精子の数が少ない、造られない。(造性機能障害)       
→82.4%

・勃起や射精ができない、性交がうまくいかないため、膣内に射精できない。(性機能障害)       
→13.5%

・精子の通り道が詰まっている(精路通過障害)       
→3.9%

となっています。
上記のとおり多くの原因は造精機能障害と性機能障害が占めています。
男性不妊の治療ではいかにこの造精機能を改善し性機能を良い状態に保つかがカギになります。
ご自身の精子力の確認は病院での精液検査が一番です。
当院よりご紹介する病院にて一度精液検査を行うことをおすすめいたします。
お時間を作ることが難しい場合は精液観察キットが市販されていますのでそちらで確認も良いかもしれません。
(しかし、ご自身で確認するよりも専門家に見てもらうほうが確実!ですので、まずはお時間を作っていただき精液検査を受けていただきたいと思います)
また、過去の病歴や手術歴なども大切になってきます。
問診票をご記入の際はその有無をご記入ください。